着るものに興味がなくなりました。
正確には、好きな服が少ない種類に固定されました。
服に興味がなくなった話
ミニマリストになりたい
数年前から、ミニマリストさんたちの本を読んでいます。
好きなものだけに囲まれた暮らし。
少数精鋭の道具たち。憧れます。
私は長いこと、物が溢れて、
使いたい物を、使いたい時に探せないという暮らしをしていました。
物の管理に疲れてしまって、
「多くのものを所有しなくてもいい」という考え方に深く共感したので、
私もキッチンの道具を整理して1/3以下に減らすことに成功しました。
実際にものを本格的に手放し始めたのは、割と最近で、2019年に入ってからです。
以前は物欲のほとんどが服
服が大好きでした。
学生の頃はそれほどでもなかったと思うのですが
社会人になって、つい昨年(2018年)ぐらいまで
20年間、それはそれもう服のことばかり日々考えていました。
お給料が入ると残額がゼロになるまでお金を使ってしまうので
また次のお給料日にはあれを買おう・・
ということばかり考えて生きていました。
服はたくさんあるのに着たい服がない
そんなわけなので、服は大量に持っていました。
転居の際、引っ越しを手伝ってくれた友人たちからも、
引っ越し業者さんからも、「単身とは思えない量」と言われました。
服と靴。
押し入れに、衣装ケースが10数個、
ハンガーラックも3個で、すべてぱんぱん。
ハンガーラックに至っては重さに耐えられず何度も壊れて、買い替えました。
でも、これだけ服があるはずなのに、
朝、着替えようとしても会社に着ていきたい服がない。
正確には、着たいと思う服はあるけど、先週も着たばかりだし・・・。
↑これは今なら全然問題ないのですが、
この当時は、「1ヶ月は毎日別の服を着る」ぐらいに考えていました。
どう考えても服の数が多すぎます。
同じものを着ない、というよくわからない自己ルールに縛られて、
特に好きでもない服も着ていたように思います。
好きな服と自分に似合う服
当時、服買う基準は
「新しい」「流行がちょっと入ってる」「ネットや雑誌、店頭で見て素敵だった」
という衝動買いばかりでした。
衝動買いといっても、見て、その場で即決で買うことはないのですが
買う予定ではなかったものを見てしまって、
何日か考えてから無理してでも買う、という繰り返し。
見て「すてき」と思うと、「早く買わないと、なくなってしまう」
「売り切れたら後悔する」という思いだけで、
本当にその洋服は自分に似合うのか?
買ったらいつ、どこに着ていくのか?などを一切考えていませんでした。
毎日会社には行くので、会社に来て行くのだろうなというだけ。
もちろん買った当初は嬉しいので、初めて着る日は気分も上がりますが、
それは初回と、2回目ぐらいまで。
試着もしないで買うのが普通なので(それは今もそうですが)
着てみたら、案外生地が伸びなかったとか、寒かったとか、
思っていたようなシルエットにならないとか・・・。
好きな服と、自分に似合う服は違う。
それはずっとずっとわかっているのに、それでもなお
買い物の仕方は変えられませんでした。
服が好きなのではなかった。病気だった気がします。
振り返って思うと、服が好きというよりは
服を買う瞬間だけ快感を覚えるような、
買い物依存の状態にあったのではないかと思います。
手に入れた瞬間に満足が終わってしまう。
買ったときは嬉しいけれど、3回ぐらい着ると飽きてしまう。
買う前は輝いて見えていた服も、自分が身に着けてしまうと
こんなものか~と思う感じです。
買っても買っても満たされない。
たくさんあるのに次の服が欲しい。
病んでいたんじゃないかと思います。
これではいけない、と本当に病院の受診も考えたことがあるのですが、
何の病院の、何科に行って、何て相談すればいいんだろう??
というところがわからず、放置していました。
私はおしゃれではない
本当におしゃれな人は、少ない服を上手に組み合わせて着まわせて、
洋服のブランドにこだわらない。
それもずっと前からいろんな本やネットで読んでは知ってはいたので、
という悩みはあったのですが、
そんなコンプレックスを隠すために、次々に目新しい服を買っていたのかもしれません。
おしゃれじゃない私を認めて、自分が着ていて快適な服を着る。
それだけのことが難しかった。
そんな私が、服への興味を失いました
今は服が全然欲しくないし、毎朝の服選びが楽で、これが私らしいと思えます。
自分のスタイルへの理解が、やっとできるようになった気がします。
なぜ興味がなくなったか。(自己分析)
単なる老化
私の場合ははっきりと
と感じたのが44歳でした。
皺と白髪の増加。おやおや?去年となんか全然違う。ふしぎ。と思っていたのですが、
この年を境に、急激に自分の好みが変わりました。
今まで絶対に選ばなかった紺色の服を着たくなった。
今まで大好きだったパステルカラーとクリームベージュが似合わなくなった。
機会があればおひとり様でも着てみたいと思っていた、ウェディングドレスへの興味を急激に失った。
などです。
おひとり様でもドレス着たかったんかい、というつっこみは、とりあえず置いといて。
本当に、ある時急に「あ、今までの服もうだめだ。やめよう。」
となりました。
気に入っていても、高価でも、自分の顔色や体型に似合わない。
すてきなデザインでも、首があいている、手首や足首が出ると冷える。
着心地が悪い服は、持っていても意味がありません。
手持ちの服を未練なく手放せるようになり、新しい服も要らなくなりました。
ふしぎ。ホルモンのせいでしょうか。ホルモンすごい。
悟った。
たぶんこれも老化の一つなのだと思いますが、
「今までの服、もうだめだ。」と感じた時に
「自分が変化して、服も変化する。世は無常」みたいなことを悟りました。
これまで服のことばかり考えていた、私の時間。
雑誌を買ってはスクラップしていた、時間と労力、コスト。
買ってももとを取れなかった服のコストと、収納スペース。
なんかもう、いろいろむなしい・・・。
でも仕方なかったのかな、服を増やしても私はおしゃれじゃないし、
幸福は得られなかった。それだけのこと。
もうこれからは要らないや。それでいいんだ。と思えました。
ミニマリストへのあこがれから。
これまで、やましたひでこさん、近藤麻理恵さんほか
片付け本はいろいろ読み、真似してきました。
「人生がときめく片づけの魔法」には特に共感して、
台所やデスクまわりのものを減らすことには成功しました。
ただ、服に関しては
「出番は少ないけど、年に1回は着てるし」
「着る回数少なくても、ときめくし」と
なんだかんだ未練たらたらで捨てられなかったのです。
最近になって、もっと自分にとってはハードルが高い(ように見えていた)
ミニマリストの方がたが
YouTubeを始められたので、毎日ラジオがわりに聞くようになりまして。
「数多く所有しても、占領されるスペースにコストがかかっている」
「数が少なくても、本当に着心地のいいものだけを着られるので生活は豊か」
という考え方に目からうろこがボロボロ落ちた感じがしました。
私はすでにお気に入りを持っていたし、
似合うものも心地いいものもわかっていたのです。
たくさん持つ必要なんてなかった。
服はいまだに捨てられずに極力フリマアプリで売っているのですが、
そこでポール&ジョーの、猫総柄の、シルクのワンピース
購入時の価格3まん6せんえんぐらい・・・を手放した時に
手放す喜びをはっきり感じました。
購入してくださった方が、すごく喜んでくれたので
手放してよかったなと思いました。
実際、着た回数は1回だけでした。もったいない・・・。
もったいないけど、着ないんだから、それは私には要らない服でした。
それから弾みがついたのか、フリマでお譲りした服は6着ぐらい。
ZOZOの買い取りに出したり、いくつか出品はしてみましたが、
古着などもともと売れないので、
あまり売ることにこだわるのは時間の浪費になってしまいます。
自分の気持ちが向いた時に、45リットルのごみ袋で10袋ほど捨てました。
総数でいえばもっと減らしたいのですが、東京は冬そこそこ寒いので、
ミニマリストの方のように、服を10着程度まで減らすことはなかなか難しいです。
ダウン、セーターなどのシーズン限定の服は発生してしまいます。
そこは仕方なく、「衣装ケース1個以内」と決めて、収納しています。
服に脳を使わなくなって、よかったこと(メリットばかり)
思考・時間の節約
もう有名な話ですが、服装を毎日だいたい同じにすると、
朝着るものに迷わなくなります。
朝のしたくの時間を大幅に節約できますし、
つねに自分の好きな服装をできるので、毎日気分よく過ごせます。
新しい服を着るとか、服装を変化させる楽しみよりもずっと心地のいい暮らしになりました。
以前は、朝、悩んだ末に着てきたけどなんだかしっくりこなくて、1日気分が乗らない。とか
朝、寝坊して何も考えずに着てきた服の組み合わせがどうにもこうにもおかしくて、帰りたい。
ということがありましたが、今はそんな間違いが絶対にありません。
お金の節約
言うまでもないことですが、服を買わなくなったので衣料、服飾費が激減しました。
消耗する下着と靴下代ぐらい。
今着ているものが色あせたり、すり切れたりしたら購入すると思いますが、
似た形や似た色で買いなおすだけだと思うので、悩むことがなく、快適です。
家のスペースの節約
以前はハンガーラックにぎっちぎちだった押し入れが
空っぽになりました。
ハンガーラックを全部捨てることができたので。
衣装ケースもパンパンで服を探せなかったのですが、
今はスッカスカ。着たい服をスッと取り出せます。
あいた衣装ケースは、捨ててもいいのですが、
子供のおもちゃを収納して、そのぶん部屋が広くなりました。
まだ捨てていないチェストが1つ残っているのですが、
以前パンパンに服を詰めすぎてレールが壊れてガタガタになっているので、
それを年内に捨てたいと思っています。
押し入れ2つが空になって、ふとんのスペースができたので
二段ベッドも捨てようかなーと考えています。
ベッドを捨てれば、部屋が実質1つ増えるので、嬉しいです。
模様がえをどうしようか思案中。
まとめ
服のことばかり考えていた頃より幸せです
あんなにあった物欲=ほとんどが服 が不思議なほど消えて、
迷いや、悩みや、不快感という気分もなくなりました。
「毎日同じもの着てる」って思われても全然かまいません。
言われたことはありませんが。
まわりは私の服装なんて見てないんだなー。ということもわかりました。
部屋がすっきりして、なんなら広くなったことが本当に嬉しいです。
おしゃれはおしゃれな人々に任せましょう
おしゃれ。それ自体はやっぱり楽しいし、
流行の服も素敵だなあとは思いますが、
「着ている人を見るだけ」でも満足できるようになりました。
私が着なくったって、いいんだ。
おしゃれはおしゃれな人達に発信してもらって、がんばってもらいましょう。
余談ですが、
子供の服は、少しキャミソールのようなレイヤースタイルとか
袖の拡がったカットソーなんかもかわいいなと思います。
子供服は、大人のものより安いので、
子供の着るもので楽しんだりもしています。
今後は、定番のブラウス1枚でも、
少しいいものを買ってみてもいいかな~とも思います。