子育てして大変なことは特にない。
とだいたい言ってきましたが、これだけはまいりました。
入院。過去最大のピンチでした。
シングルマザー。子供の入院の時、どうしたか。
お子が0歳9ヶ月(修正月齢7ヶ月)の時と、1歳5ヶ月の時の2回、肺炎で入院しました。
7泊しました。
原因は風邪ですが、あまりにも咳こんでまったくおさまらないので、大学病院を受診したところ、
「RSウィルスによる気管支炎」で、入院をすすめられました。
お子は超低体重で生まれて、かかりつけ医が大学病院のため3歳頃までは割とすぐ大学病院に通っていました。
どっちみち通院しなきゃないし、会社には行けないことが決定したので、長引くよりはお願いしますって感じで即入院のほうを選択したのですが、入院の付き添い=軟禁状態が待っていました・・・。
病院は原則、家族が付き添い。
付き添い。それはそんなもんでしょう。ただし、まだ自分で行動できない赤ちゃんなので、親が見ていられないと拘束するというのです。
拘束する、と言った看護師さんは1人だけだったので、そのかたがまじめなのか融通きかないのかわかんないんですが…。
ベッドに柵あるし、越えられないはずなんだけど…
拘束しないにしても心配なので病室に缶詰めになりました。
付き添い者の生活
子供のベッドに添い寝
以前、実家の祖母が入院した時は、付き添い者用の布団スペースがあったので
簡易ベッドとかあるのかな?と思いきや、ありませんでした。
「お子さんのベッドで皆さんご一緒されますね」と看護師さん。
え。そうですか。(しょうがないな)
ベビーケージのちょっと大きい版みたいなところに、大人が、寝る・・・。
ええ、入院です。
ホテルじゃありませんから。贅沢は言えません。
ベッドや布団の用意なんて病院の役目じゃないし。
しかし足が伸ばせない・・・。
寝袋持ってればよかったのかなあ・・・。とちょっと思いましたが
床に寝袋よりは子供ケージのほうがまだあったかい。
私は身長が154cmなのでマシなほうだと思うんですが、膝を伸ばせない睡眠が7日間。
ずっと仮眠状態で、疲労が日々たまっていきました。
とはいえ、お子の咳き込む姿のほうがかわいそうだし、手の甲に点滴打ってるのも痛々しくて泣けるから、自分の睡眠どころじゃありません。
親の犠牲は美徳ではない
入院した当時は気づいていなかったのですが、この「自分の睡眠どころじゃない。1番苦しいのは子供なのだから」という思考は危険だと今では思います。
「私の命に代えても、この子を」というのは、祖父母や親戚、歳の近いのから離れたのからきょうだいが多かった時代、医療もサービスもなく「人手でカバーしていた」昔の考え方だよなーと思うのです。
今、本当に「私の命に代え」ちゃったら、例えば私が死んだら、まあ死なないにしても、重篤な病に倒れたりしたら誰が子供を育ててくれるんでしょうか。
ちなみにうちの場合は、施設か里親探しになると思います。
年金暮らしの母は入院も来られないぐらいなので子育てはできません。
姉妹は遠方の県にそれぞれ嫁いで「ザ・長男の嫁」(夫の親同居)なので、お子を引き取ってはくれないでしょう。
時々、親が子供をかばって亡くなったニュースを見聞きすると、報道はそれを美談にしますが、
私は「うわあ…残された子どうするんやああ…」とニュースに隠れた部分を心配してしまいます。
子供が就学児だとしたら、親の犠牲を美談として流し続けられたら、よけい罪悪感に苦しむのでは。
遺された子供の心のケアを最優先にして、配慮して欲しい。
子供のことを大人が身を呈して守るのは当然のことですが、
大人には、「子供は助ける。でも大人も自分のダメージは最小限にする」義務がある。
子供が大事だからこそ、自分が倒れてるわけにはいかないのです。
この入院が終了した時私もまんまと高熱出して廃人になりました。
今思うとそこまで1人で頑張らなきゃよかったな~と思います。
付き添いはしょうがないとして、自宅の猫の世話はお礼出して友人を頼るとか、
もっと寝るとか、
おいしいもの食べるとか、すればよかった。
「子供が苦しい時に、自分が楽しちゃいけない」みたいな精神論に殺されていました。今思うと。
入院とか、緊急時にこそ、付き添い者も高い肉でも食べてたくさん寝たほうがいいです。絶対に。
持ち込んで仕事をしていた
病院で会社の仕事をしましたが、かえってこれがよかったです。
これは当時の、私の感想です。そこまで社畜ではない、ということを後述します。
付き添ってるだけで回診の時以外はヒマすぎるから「仕事したいです」と上司にお願いしたところ、許可してもらえました。
ありがとう、(当時の)上司!!会社のポケットWi-Fiも持たせてくれた…(´;ω;`
私の仕事は出社してもミーティング以外は全部自席でPCに向かって対応する業務なので、会社のネットワークに入れればどこでも同じ仕事はできるのでした。
「子供が具合悪いんだから仕事なんて無理でしょ面倒見てたら?」という人々が当時から一定数いたのですが、いや無理だったらやりませんから・・・
(あなたは口を挟まないでください)。
こういう時だけ働くお母さんに口を出す人は、独身か、自分は子育てにタッチしてない人なのかな?とこの頃から思っています。
無理かどうかは当事者が決めりゃいい。
子供が熱出しても、特に小さい子は寝てるだけなんでヒマなんですよ…目は離せないけど。
この時、病院でも定時と同じ時間対応した履歴が出せて在宅勤務としてカウントしてもらえたので、有給休暇が1日も減りませんでした。
これを「入院まで仕事なんて社畜!」と考えることも出来ますし、40代になった今の体力だったら絶対やりません。
休暇が減ってもいいから休みます。
当時は育休明けで復帰したばかり、本当に仕事をしたかったのと、休暇をなるべく使いたくなかったので、仕事できるほうが助かりました。
どう対応したいかは状況によって変わるので、「働き方を選べる」のがベストだと思います。
ワークライフバランス。
仕事で社会とつながることも当時の私にとっては心の支えになりました。
自分が席を外すときに交代者がいない
配偶者も親もないシングルマザー、ワンオペ付き添いのため、子供が寝たのを見計らってトイレや買い物に出かけました。
交代メンバーがいないので、外にほぼまったく出られない。
病院の中に食堂とコンビニがあるのでそこに通うのが小さな楽しみに。
オーガニックなお菓子にコスメに文房具、なかなか好きな品揃えで楽しめたのが救いでした。
自分の入院の時もそうだったのですが、外の世界に出ない日が続くと、人間は小さな変化も楽しめるようになるんだなと悟りました。
満足の閾値がガッと下がる。
むしろ欲にまみれた人は入院すると良いかもしれません。
修行。
私は「あきらめた」ことで誰とも交代せずに過ごしてしまいましたが、
「買い物や家のことは友達に頼む」などの策はあったかもしれません。
今ならそうしますが、当時はママ友も育児経験のある友達も、周りに1人もいませんでした。
すでに病院に入っている状態で、赤の他人に2時間ぐらいの付き添いを頼むにはどんな方法があるんでしょうか。あるなら知りたい。教えて誰か。
風呂はほとんど入れませんでした
付き添いは患者ではないので原則院内の施設は使えませんが、あいてるシャワー室を借りて手足を拭いてました。
入院3日目に3時間ほど一時帰宅してシャワー浴びて、帰ったらお子が拘束されていて泣きました。
腕に布巻かれて、重し置かれてた…
容赦ないです。病院も本気だ。
それでその後は風呂はあきらめました。外に出てないからそこまで汚れてないと思うけど、気分的にまいります。
着替え、洗濯はたまりました
洗濯もの。これもあきらめました。
子供の小さいものだけ院内の洗濯機で洗って、病室で乾かしたりはしましたが、
自分のものは時間も取られるので溜めました。いいよもう、洗濯ためても死にゃしない。
退院後にフラフラでどっさり洗濯しました。
これも今なら家事代行を利用すると思いますが、当時はそれすら思いつかないし、
思いついたところでお金がありませんでした。
終わってからぶったおれました
特に2度目の入院では寒かったせいもあり、入院中にだんだん喉が腫れてきました。
絶対なんかのウィルスもらったわ…
と思っていたら、まんまと熱も出てきました。
付き添いはほとんど座ってるだけなのですが、
夜手足を伸ばして寝られなかったことと、入浴できなかったことで疲労が毎日確実に蓄積されたので
ウィルスに抵抗できないぐらい弱っていたと思います。
睡眠と湯船ってほんとに大事なんだな~!と実感できました。
1週間ですんでよかった
月曜に始まった入院で、お子は金曜の夜にはずいぶん元気になったのですが、土日は退院ができないため、週明けに伸びて7連泊となりました。あああ・・・
お子の熱が下がり、食欲も戻って遊び始めたので「退院させてください!」とお願いしました。
申告することはなんでも早めに言わないと、退院日はずるずる伸びます。
病院で働く方がたは激務すぎて、患者家族にヒアリングする余裕がないので、こちらから積極的に声をかけないと退院させてもらえません。
ほっとくと「あれ?まだ入院続けます?」みたいな話になります。知らんがな。
帰れるかも?と思ったら、病院の事務が開いてるうちに、積極的に伝えましょう。
身体はそろそろ限界だったので7泊で済んでよかったのですが、もっと長引いていたらと思うと恐ろしいです。
小児科には、病院暮らしの子供たちもいるので、7泊で出られるならいいのかな。という色んな気持ちになる経験もありました。
そのへんについては別エントリーで書こうと思います。
まとめ
付き添いも寝て暮らそう
子供がかわいそうな時だからこそ、自分の身体もいたわりましょう。
お医者じゃないので、親が子供の症状を治してあげることはできません。
付き添いの親まで無理をしないこと。
熟睡はできないので、せめて栄養価の高いものを食べて時間だけでも細かくたくさん寝ましょう。
自己犠牲の精神論と根性論はダメ、絶対。
付き添い人が休める方法があれば知りたい
大人が誰もいない世帯で、入院の付き添いの交代はどうしたらよいのでしょうか。いまだに方法がわかりません。
どなたかアドバイスください。