ジャニーさんって福祉の人かな、と。ふと思いました。
2023.05.追記
ジャニーさんは福祉の人ではなかったようです。残念です。
ジャニーさんという福祉
保育士資格を取る時に、児童福祉について勉強しました。
ジャニーさんは児童福祉をした人なのかなと思いました。
福祉の定義
福祉とは
「しあわせ」や「ゆたかさ」を意味する言葉であり、すべての市民に最低限の幸福と社会的援助を提供するという理念を指す。
(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
なぜジャニーさんを福祉の人、と思ったのかというと
貧困家庭で育った少年たちに「最低限の幸福と社会的援助を提供」していた、という点です。
華やかな(ように見える)世界に憧れる子供たち
最近はお金持ちの子が芸能界入りしてますが、
テレビの創世期には「電波芸者」と揶揄(やゆ)されたそうです。
おじいちゃんおばあちゃんの世代からの話。
テレビに出る=すすんで見せ物になるなんて、みっともない。
「まともな親なら子供をテレビになど出すまい。」
そんな考え方はすっかり古くなりましたが、今の時代でも共感できる部分もあります。
顔をさらすってリスクが大きいですもんね。
ただ。
お金持ちな芸能2世3世は別として、
「早く働きたいから」という理由で芸能界を目指す子たちがいると聞きます。
子供が働ける世界
日本には子供の労働を「禁止」する法律はないんですね。
知りませんでした。
労働基準法では
「義務教育のある15歳までは、一定の時間を超えて働いてはいけない」と決められています。
(「一定の時間」については詳しいきまりがあり、ここでは省略します。)
日本は、小学生でも幼稚園児でも、
「ルールを守れば働いてよい」国なのです。
なんということでしょう。
だから子役の子が大活躍していたんですね。知らなかった!!
お給料も、小さいお子さんだと親御さんが管理するのでしょうが、「あくまでも働いた本人に支払われる」決まりになっています
義務教育の制限があり、
一般的に、アルバイトの求人は16歳以上です。
アルバイトができないので、「芸能の世界で働きたい」と思う子供たちがいます。
家計を支えたいと思う子、不登校の子、
学校や家庭以外の居場所を求めてアイドルになりたいという子もいるので、
芸能界はひとつのセイフティネット=救済の場所として機能している面があります。
そうなると、デビューしたい、という思いは単なる夢や憧れではなくなってきます。
死活問題。覚悟。
トシちゃんが必要以上に大きな声で笑い、目がまったく笑っていない時、
滝沢くんがとても静かに自身を語る時、
彼らの光の強さゆえの影の濃さを感じて私は戦慄していました。
彼らが母子家庭育ちで、実は覚悟の上で芸能界に入ったと知ったのは割と最近です。
それ、知ってたらもっと応援したよな。
いやそれを感じさせなかったからこそスターなのか。偉い子たちや…
合宿所という福祉施設
ジャニーズアイドルは寮生活をします。
2023.05.訂正:ジャニーズに合宿所、寮はないようです。
終電がない、など、自宅に帰れない子が、ジャニーさんの自宅に宿泊していたとのことです。
親元を離れて自活できれば、あまりお金のない家庭の子は家計を助けられるわけです。
口減らし…。
さすがに義務教育期間は親御さんのもとから通うそうですが、
「家族よりも長く一緒にやってきた」といわれるように、
そのテリトリーを大切に守っている様子がうかがえます。
「昔貧乏だった芸能人まとめ」みたいな紹介記事の中には、ジャニーズのタレントさん達の中の「とび抜けて美しくて、すごい貧乏だった」みたいな子もいますが、
ジャニーさんは「お母さんのお手伝いをしている子」とか、
その子の頑張っている面をよく見てバックアップしてくれるそう。
経済的には恵まれていなくても、一生懸命な子にチャンスを与え、宿を提供し、食事をごちそうし。
それって福祉かなと思いました。
レッスンが無料という福祉
ジャニーズJr.のレッスン料が無料(交通費は別)というのも有名です。すごい。
テレビ番組のトークコーナーなどで、ジャニーズの子たちがJr.時代を振り返り「習い事みたいで楽しかった」と話すのを見たことがありますが、同世代の子たちが仲間でありライバルであり、夢中になれる活動の場が学校以外にあるのはすごく良いことだと思います。
子供にかかるお金の中でも習い事の費用はとても大きい金額です。
習い事の数で家庭の経済的な格差がわかってしまいます。
ジャニーズにもしも入れたら。
交通費だけの負担で、本物のエンターテイメント界で学ぶことができる。
レッスンの量が多くて、お休みもなくて、それはそれは忙しいそうですが、
そこで生きていきたいと腹をくくった子が生き残りを賭けるには大きなチャンスです。
真のエンターテイナーを育成する場を、子供には無償で提供する。
これも児童福祉のひとつの形のように思います。
子供の可能性を見出すという福祉
芸能界の方に
「(事務所の)中にはどうしようもない子もいるでしょう?」と聞かれたジャニーさんが、
「いや、1人もいない。」と答えた、という有名な話があります。
どんな子であっても必ず輝く可能性を持っている。
前提として、ジャニーズ事務所に入るには、ジャニーさんが必ず目を通すという書類選考
または直接のスカウトがあるそうなので、
そもそもふるいにかけられた美しい子、才能を持つ子、オーラをまとう子だけが集まっているのだとは思うのですが
あれ?
ずいぶん普通の少年拾ってきたな~?という子たちでもデビュー後に輝きを増していくので
ジャニーさんとは本当に宝石の原石を見つける目を持った方だったのだろうな~と思います。
私が子供の頃は光GENJI全盛の時代で、暴露本が出たりと何かと噂されてもいたジャニーズでしたが
黒柳徹子さんがジャニーさんを「旦那さん」と呼び、
ジャニーズの子たちをこれまた息子のように可愛がっているので、
ジャニーさんはきっと良い人にちがいない。というジャッジが私の中にできました。
類は友を呼ぶ。
トットちゃんと仲がよいなら、きっとジャニーさんはよい人。
私自身は子供の頃からジャニーズのアイドルが1度も刺さったことがなく推しがいないのですが、今回のジャニーさんの訃報を聞いて、
「福祉の人」
と勝手に思い込んでからは、滝沢くんの手がける舞台を見てみたくなりました。
そもそもチケット取れないのか。
ジャニーさんのご冥福をお祈りします。
追記
こちらはジャニー喜多川氏が亡くなった年にふと書いた記事でした。
2023年、ジャニー喜多川氏が、ジャニーズJr,.の少年たちに
性的な加害をしていたという告発がありました。
以前から書籍での告発や、裁判があり、一部の行為を認めていることは知っていましたが
私もその真相をよく知らないために、
「告発は、売れていない人の負け惜しみでは」という思いと
「黒柳徹子さんがいい人というなら、ジャニーさんはきっといい人。」
と思い込んでしまっていました。
児童福祉という観点でみた場合、福祉施設の職員などの看護者による加害、虐待は
子供たちが声をあげられない、典型的な悪いパターンでもあります。
グルーミング、洗脳という観点でも問題提起がされていました。
勇気をもって告発した人たちは、権利と安全を守られなければならないと思います。
思い出して苦しそうに語る人の映像を見て、私も心が痛みました。
ジャニーさんは福祉の人ではなかった。福祉的な側面もあったのかもしれないけれど、
いけないことをした。
私は、信じてしまっていただけに、とても悲しく残念に思いました。